インハウスSEOは、Webサイトを運用していく上で重要な存在です。
ただ、運用し始めたばかりの方だと、どのようなものなのか分からない方もいるかもしれません。
そこで今回は、インハウスSEOの基本情報やメリット・デメリットなどを解説します。
インハウスSEOに関する知識を深めてメディアへのトラフィックをさらにUPしたい方は、ぜひ最後までお読みください。
インハウスSEOとは?
インハウスSEOとは、外注せずに企業内で行われるSEO対策のことを指します。
そもそもSEOとは、WebサイトをGoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位に表示されるように取り組む対策のことです。
SEOはほとんどのWebサイトで重要視されており、上手く取り組むことで多くの人に読んでもらえるWebサイトになります。
インハウスSEOのメリット
インハウスSEOのメリットとしては、自社内でPDCAを回しやすくなったり、SEOに関するノウハウを蓄積しやすくなったりなどが挙げられます。
メリットを知ることで、すぐにでも取り入れたくなるかもしれません。
自社内でPDCAを回しやすくなる
そもそもPDCAとはビジネスにおけるフレームワークの1つであり、業務を継続的に改善していく際によく用いられています。
PDCAは4つのステップを繰り返していくものであり、簡単に紹介すると次のとおりです。
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Act(改善)
インハウスSEOでは、上記で紹介したPDCAを効率よく回しやすくなるというメリットがあります。
インハウスSEOでは自社内でSEO対策を行うことから、問題を見つけてから解決するまでの流れがスムーズであり、すぐに改善できます。
外注していると、一旦外注先と話し合う必要があるため、どうしてもインハウスSEOと比べて問題を解決するためのスピードが落ちやすくなってしまうでしょう。
SEOに関するノウハウを蓄積しやすくなる
自社内でSEO対策をすると、さまざまな知識や経験を社内で蓄積できます。
ノウハウを蓄積しておけば、担当者が辞めてしまっても、新しい担当者がこれまでどのようなことをしてきたのか把握しやすくなります。
そうなれば、これまで通りのSEO対策がしやすくなるでしょう。
一方、外注の場合は、自社でSEOに関する知識や経験が蓄積しにくくなってしまいます。
その上、悪徳なSEO対策業者に依頼してしまうリスクも減らせるため、SEOに関するトラブルに巻き込まれにくくなります。
SEOに関する外注コストを抑えられる
SEOの外注コストはかかるものであり、コンサルティングだけでも月額5万円から50万円かかるとされています。
しかし、インハウスSEOの場合は外注しないため、その分のコストを抑えられます。
インハウスSEOは予算を多く用意できない企業にもおすすめであり、効果的に対策できれば、少ない予算で大きな効果をもたらしてくれるかもしれません。
また、SEOを内製化すればコミュニケーションコストも減らせます。
外注の場合、社外とのやり取りが増えてしまい、コミュニケーションの負担が高くなってしまいます。
インハウスSEOの場合は社内の関係者同士で話し合えばよいため、スムーズに取り組むことが可能です。
インハウスSEOのデメリット
インハウスSEOには上記で紹介したように、自社内でPDCAを回しやすくなったり外注コストを抑えられたりなどのメリットがあります。
そのため、すぐにでも取り組みたくなるかもしれません。
しかし、専門知識が必要だったり担当者を要しなければならなかったりなどのデメリットもあるため、安易に始めるのはおすすめできません。
インハウスSEOに興味があるのであれば、デメリットのことも踏まえた上で取り組むようにしましょう。
専門知識が求められる
インハウスSEOを始める際には、専門知識が必要です。
ユーザーのニーズに応えられるコンテンツの作り方や、さまざまなSEOツールの活用方法といった知識が必要になるため、いきなり始めて大成功することはあまりないでしょう。
そのことから、まずはSEOに関する理解を深めることから始めてみるのがおすすめです。
現在では、本やYouTubeなどで、気軽にSEOの勉強ができる時代です。
SEOの勉強は個人でもできるため、この機会にSEOの基本情報を学んでみると良いでしょう。
なお、当サイトでもSEOに関するさまざまな情報を発信しているため、ぜひ他の記事も読んでみてください。
専門の担当者を用意しなければならない
本格的にインハウスSEOを始めるのであれば、専門の担当者を用意する必要があります。
具体的にはコンテンツを作ってくれるWebライターやコンテンツの管理を行うWebディレクターなどです。
双方ともコンテンツの質や量に直接影響するものであり、担当者を用意できないと質の悪いコンテンツを量産してしまう恐れがあります。
そのため、インハウスSEOの担当者になれる人材を探したり育成したりしましょう。
どうしても難しいのであれば、無理にインハウスSEOにこだわるのではなく、外注することを検討してみるのがおすすめです。
場合によっては、自社で担当者を採用・育成するよりもコストを抑えられるかもしれません。
すぐに効果を得られない
SEOは短期的に効果を得られるものではなく、コツコツと取り組むことで徐々に効果が表れてくるものです。
そのため、すぐに効果を得たいと考えている方には向いていません。
そのような場合は、検索結果のトップに表示されるリスティング広告を用いたほうが短期的に効果を得られるでしょう。
長期的な視点で取り組むことを踏まえつつ、予算を確保したり必要な人材を育成したりすることが大切です。
インハウスSEOの主な内容
インハウスSEOの主な内容としては、以下のようなことが挙げられます。
- キーワード選定
- コンテンツ制作
- 内部対策
- 外部対策
- 効果測定
どれも重要なことであるため、すべてチェックしておきましょう。
キーワードの選定
コンテンツを作る際には、狙うキーワードが重要です。
あまりにも検索ボリュームが大きいキーワードだと競合が多くて上位に表示されにくく、一方で少なすぎるキーワードの場合は上位に表示させられても思うようなアクセス数にならないかもしれません。
また、似たようなキーワードであっても、ターゲット層が異なる場合もあります。
キーワードはコンテンツを読んでもらいたいターゲットを決めたり内容を決めたりする上で重要になるため、時間をかけて決めるようにしましょう。
コンテンツ制作
コンテンツを作る際には、量よりも質が大切です。
きちんとユーザーのニーズに応えつつ、情報が網羅的にまとまっていれば、検索エンジンから高く評価されて、検索上位に表示されやすくなります。
量が少なくても各コンテンツがどれも高品質ならば、多くのユーザーからアクセスしてもらえるでしょう。
また、トレンドも含まれていれば、Google砲に狙われる可能性もあります。
Google砲に関しては以下の記事で詳しく紹介しているため、気になる方はぜひチェックしてみてください。
内部対策
内部対策としては、内部リンクの最適化やXMLサイトマップの作成、パンくずリストの設置などが挙げられます。
内部対策をしておくと、検索エンジンのクローラーが巡回しやすくなり、効率よく各コンテンツをチェックしてくれます。
クローラーが巡回しやすいWebサイトはインデックスされやすくなり、検索エンジンから高く評価される可能性が高まるでしょう。
なお、クローラーがどのようなものなのか知りたい方は、以下の記事を読んでみるのがおすすめです。
外部対策
外部対策としては、検索エンジン以外の配信経路を確保したり、SNSで共有されやすいコンテンツを作ったりなどです。
Web上のコンテンツは検索エンジンだけではなく、メールマガジンやSNSなどのルートから閲覧されることもあります。
特にSNSは多くのユーザーがいるため、拡散してもらえれば数多くのユーザーに見てもらいやすくなります。
そのことから、これからコンテンツを作るのであれば、検索エンジンのことだけではなく、SNSのことを踏まえた上で作ると良いでしょう。
効果測定
効果測定を行うことで、今行っているSEO対策が果たして効果的なのかどうか調べられます。
特に各コンテンツの検索順位やCV数などをチェックしておくべきポイントであり、課題の発見や解決を早急に取り組めます。
また、効果測定後のレポートを作っておけば、チーム内で結果を共有することが可能です。
効果的にインハウスSEOを行う上でのポイント
インハウスSEOを行う際、できる限り効果的に行いたいと考えている方も多いでしょう。
そこで最後の項目では、効果的にインハウスSEOを行う上で覚えておきたいポイントを紹介します。
ユーザーのことを考えて対策する
SEOに取り組む際、ついつい検索エンジンのことばかり考えてしまうかもしれませんが、それには注意が必要です。
確かに検索エンジンに高評価されるための対策は必要ですが、ユーザーのことも考える必要があります。
例えばGoogleの場合、ユーザビリティに関することも重視しており、ユーザーが使いやすいサイトであるほど高く評価される傾向です。
そのことから、ユーザーのことも踏まえた上で対策するようにしましょう。
ユーザビリティに関しては、以下の記事でも紹介しているため、詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。
ツールを活用する
SEO対策を効率よく効果的に行うためには、ツールを取り入れるのがおすすめです。
主なものとしては、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなどが挙げられます。
ツールによって特徴が異なるため、それぞれチェックして取り入れてみましょう。
Google Analytics
Google AnalyticsはGoogleが提供しているアクセス解析ツールであり、無料で利用可能です。
自分のWebサイトのアクセスに対してさまざまな視点でチェックでき、ユーザーの属性やアクセスルートなどを把握できます。
アクセス数を知りたい方にとってはおすすめのツールであり、多くのWebサイトで用いられています。
Google Search Console
Google Analyticsと似たようなものとして、Google Search Consoleがあります。
Google Search ConsoleもGoogleが提供している無料ツールで、検索クエリやクロールのエラーなどを調べられます。
そのため、どのキーワードで検索されているのか知りたいときや、各Webページに問題が生じていないか調べたいときにおすすめです。
GRC
GRCは検索順位を調べたいときにおすすめのツールであり、起動するだけで順位を把握できます。
ただ順位を調べられるだけではなく、直近の順位変化や過去の順位なども調べることが可能です。
注意点として、Macの場合は仮想化ソフトを使ったりBoot Campを使ったりなどの方法でしか利用できないため、あらかじめ導入方法を把握した上で使うかどうか考えましょう。
Ahrefs
Ahrefsは有料のSEO分析ツールであり、世界で60万人が導入しています。
インターフェースが非常に見やすいながらも機能やデータが豊富に揃っており、さまざまな目的で利用できます。
その上、他のツールと比べてデータの表示速度が非常に速く、被リンクの確認もスムーズに行うことが可能です。
インハウスSEOを行って質の高いWebサイトを目指そう!
インハウスSEOは外部に頼らず、自社でSEO対策を行うことを指します。
社内でSEO対策を行うことで、PDCAを回しやすくなったり外注コストを抑えられたりなどのメリットがありますが、その一方で専門知識が求められたり時間がかかったりなどのデメリットもあります。
もし社内でSEO対策を行おうと考えているのであれば、今回紹介したことを踏まえつつ、取り組んでみましょう。