ミラーサイトの見つけ方|SEOの影響は?見つけたときの対処法と注意点

ミラーサイトの見つけ方

自社の作成したコンテンツが検索エンジンにおいて上位表示されないことがあります。この場合はミラーサイトの存在が影響しているかもしれません。

ミラーサイトはどういうものなのか、SEOにどんな影響を与えるのか、事前に理解しておく必要があります。

本記事では、ミラーサイトの見つけ方に着目し、SEOに与える影響や見つけた際の対処法、注意点などを解説します。

目次

ミラーサイトの見つけ方

ミラーサイトの主な見つけ方としては下記の3点が挙げられます。

  • コピペチェックツールを使用する
  • 検索エンジンで文章をサーチする
  • 被リンクを確認する

それぞれの注意点を理解して、ミラーサイトが存在していないか確認してみましょう。

コピペチェックツールを使用する

ミラーサイトを見つけるには、コピペチェックツールの活用がおすすめです。ミラーサイトを瞬時に見つけられるほか、判定されやすいサイトの検出まで行えるからです。

たとえ完全にコピーされたものでなく、似たようなコンテンツであっても、検索エンジンによってミラーサイトと判断される場合があります。

検索エンジンで文章をサーチする

検索エンジンを活用して文章を調べるのも1つの方法です。コピペチェックツールを使わなくても手軽に調べられ、コピーサイトの発見につながります。

検索エンジンで調べる内容は、本文の任意のフレーズや文章でチェックできますが、記事タイトルでの検索もおすすめです。コピーサイトは中身だけでなく、タイトルまで丸々コピーされることが目立つからです。

コピペチェックツールとセットで調べることで、よりコピーサイトを発見しやすくなります。

被リンクを確認する

ミラーサイトをチェックする際に、サイトに貼られている被リンクの確認もおすすめです。

被リンクが多いと上位表示されやすい一方、ミラーサイトなど低品質なWebサイトの被リンクはスパムリンクとして扱われます。

ミラーサイトが作成された場合、見覚えのないURLなどから大量の被リンクがなされているケースがあります。

被リンクはGoogle Search Consoleなどのツールで確認可能で、仮に不自然なリンクがあった場合には否認を行い、無効にさせることが可能です。

ミラーサイトとは?

ミラーサイトの見つけ方をご紹介しましたが、そもそもミラーサイトとはどういうものなのかを把握することも必要です。

ミラーサイトは、ネット上に存在するコンテンツの中身が類似している特徴のサイトを指します。

ミラーサイトの種類

ミラーサイトは大きく3種類に分けられます。

  • 管理者が何らかの理由で作成するミラーサイト
  • 管理者のミスで意味なく作られたミラーサイト
  • 何らかの悪意を持った第三者が無許可で作成したミラーサイト

例えば、クレジットカードのスキミング目的やコンテンツの流用などを目的にしてミラーサイトが作られることがあります。

代表的なミラーサイトとして「フィッシングサイト」が挙げられます。この場合は悪意を持って作成され、当然のことながら管理者に無許可で作られたものです。

一方でミラーサイトは管理者が意図的に作るケースがあり、適切な形でミラーサイトを設置できれば何の問題もありません。

注意したいのが、管理者のミスで意図せずにミラーサイトが作成される場合です。

Google検索をはじめ、検索エンジンはアルゴリズムによって成り立っており、機械的に判断をするため、ときに間違った判断を行い、評価を下げることがあります。

ミラーサイトとして認識されやすいページ

  • サーバーダウンを防ぐために軽量化を図ったWebページ
  • 取り扱う商品・サービス、もしくは企業名が似ているWebページ
  • 設定に何らかのミスがあるWebページ

フィッシングサイトが急増しているため、ミラーサイトを減らす施策が強化されており、結果的に上記のページがミラーサイトの対象になることがあります。

事前に対策を立てておけば予期せぬ理由で評価を落とし、検索順位が下がることを回避できるため、Webページを細かく見直してみましょう。

ミラーサイトが作成されていた背景

ミラーサイトは一時期まで有効な施策とされ、Webマーケティングの一環として利用されてきました。

過去に多く作成されたのは「SEO対策を実施するため」ですが、現在は「個人情報を不正に取得するため」の悪意のある利用目的が目立ちます。

一方で、「サーバー負荷を軽減するため」という理由もありますが、その背景を1つずつ解説します。

SEO対策を実施するため

元々ミラーサイトはSEO対策につながっていました。検索順位を上げて流入を増やすための施策としてミラーサイトが作られたのです。

しかし、2011年以降、パンダアップデートと呼ばれる品質の低いサイトの評価を下げて、高品質のサイトの評価を上げるアルゴリズムのアップデートが行われました。

ミラーサイトは単なるコピーでユーザーに利益がないとして評価を落とし、オリジナリティのあるサイトや記事の評価を上げるという仕組みに変わったのです。

Google検索のクオリティをより高める狙いで行われましたが、SEO対策の常識が大きく覆ったと言っても過言ではありません。

個人情報を不正に取得するため

近年ミラーサイトが多く存在する背景には、個人情報を不正に取得する目的があることが挙げられます。

実在するサイトと同じようなサイトを作り、ユーザーに個人情報を入力もしくは登録をさせて個人情報を抜き取るのが目的です。

以前は不自然なミラーサイトが多かったものの、最近はドメインもできる限り似せて自然なサイトに仕上がっているケースも増えてきました。

使われているデザインや画像も流用されており、細かく比較することでようやく判別できるほどに精巧な作りとなっています。

実際に被害を受けたケースは後を絶たず、今後社会で取り組むべき課題の1つです。

サーバー負荷を軽減するため

サーバーダウンを防ぐために、ミラーサイトを作って負担軽減を行うケースもあります。

例えば、自然災害が発生した際、自治体のサイトに多くの流入があり、サーバーに負荷がかかり、情報を見たくても見られないケースが多発します。

そこでミラーサイトを作成し、サーバーの負担を軽減させつつ、必要な情報を市民に提供しています。

岩手県では東日本大震災の発生でWebサイトをテキストの文字情報だけに切り替え、アクセス数の急増にも耐えました。

参考:総務省「事例11 自治体の公式Webサイト等の負荷軽減」

ミラーサイトがあることで受ける影響

ミラーサイトが存在することで、さまざまな悪影響を受けることになります。

1つは「重複コンテンツの扱いを受ける」こと、もう1つは「著作権の侵害となる」ことです。

重複コンテンツの扱いを受ける

同じような内容のサイトがあると、重複コンテンツとしての扱いを受けます。その場合、検索順位が下がりクリック数が落ちることで、アクセスに悪影響を及ぼします。

期せずして似たような中身になってしまうことは十分に考えられるため、特に企業サイトの運用には注意が必要です。

著作権の侵害となる

コンテンツの流用を行うミラーサイトは管理者の許可を取らずに作られるため、著作権の侵害にあたります。

例えば、小説をネットで無料公開していたのに、勝手に流用されて電子書籍で販売されてしまうことも考えられます。

明らかな実害が伴うケースがあるので、すぐに対応を検討しなければなりません。

ミラーサイトを見つけたときの対処法

万が一、ミラーサイトを見つけた場合には「GoogleへDMCA申請を行う」こと、もしくは「ミラーサイトからのリンクを否認する」ことが必要です。

GoogleへDMCA申請を行う

ミラーサイトを見つけた場合、Googleに対してDMCAの申請を行います。

DMCAはアメリカの著作権に関する法律を指し、著作権侵害があればインデックスから削除する必要があります。

無許可のミラーサイトがあれば、自らが著作権を保有していることを根拠となるものをセットにして申請します。

申請して認められればインデックスの削除は行われますが、サイトの公開を止める効果はありません。また異議申し立てによって復活するケースなどもあるので、注意が必要です。

参考:著作権侵害の報告|Google

ミラーサイトからのリンクを否認する

被リンクによって影響を受ける可能性があるため、ミラーサイトからのリンクを否認するのもおすすめです。

見覚えのないサイトであれば、Google Search Consoleの機能を使って、リンクの否認を行いましょう。

ただ、むやみに否認すると自作自演を疑われ、逆にペナルティを受けることがあるので慎重な対応が必要です。

ミラーサイトとしてペナルティを回避する作り方

自社のサイトでありながら、何らかの要因でミラーサイトが作られてしまうことがあります。その際には以下の対策が欠かせません。

canonicalタグを利用する

自サイトに何らかの手違いで複数のURLが存在する場合は、canonicalタグで1つのURLに正規化するのがおすすめです。

canonicalタグを使用することで、検索エンジンが正しいオリジナルページを認識し、重複コンテンツとして扱われるリスクを避けることができます。

似たようなページがいくつも作られた場合には、canonicalタグを利用しましょう。

noindexタグを利用する

サーバーの負担軽減目的でミラーサイトを作って管理する場合には、noindexタグが必要です。

noindexタグがあると検索エンジンのインデックスから除外し、重複コンテンツとして認識されるのを防ぐことができます。

一方で、不必要に利用すると、表示すべきページまで消えるため、十分な知識をもって対応する必要があります。

ミラーサイトに関する注意点

ミラーサイトに関しては、以下のような注意点があります。

  • ミラーサイトを放置するとリスクが生じる
  • 意図せずミラーサイトが生成される場合もある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ミラーサイトを放置するとリスクが生じる

ミラーサイトが放置されると、SEO的な影響を受け、本来得られるはずの広告収入を得られない、もしくはフィッシングサイトでユーザーが被害を受けるなどのリスクが生じます。

時間をかけて作ったコンテンツが外部に流用され、広告収入まで奪われるのは大問題です。

近年はミラーサイト発見を支援するコピペチェックツールが増えたほか、簡単な操作やシンプルな機能で活用できるケースも増えています。

日頃からキーワード検索を実施するなどして、放置しないようにしましょう。

意図せずミラーサイトが生成される場合もある

サイト運用に慣れていないケースでは、意図せずにミラーサイトの生成を許してしまうことがあります。

ECサイトにおける商品ページやサイト内の情報を検索できるページなどが該当します。

これらはあくまでもユーザーが利用しやすいように作られたものですが、検索エンジンが誤った判断をすることがあるのです。この場合は、canonicalタグ等を活用していくことが求められます。

ミラーサイトがSEOに悪影響を与えないように対策を講じよう

多くのアクセス数を獲得するために良質なコンテンツを作ることは大事ですが、ちょっとしたミスや対応の甘さで検索順位が上がらないばかりか、大幅な下落もありえます。

特にミラーサイトは作られやすく、広告収入を奪われるだけでなく、フィッシングサイトであればユーザーが被害を受けることもあります。

ミラーサイトがSEOに悪影響を与えないように対策を講じ、Webサイトのパフォーマンスを保ち、信頼性の高いサイト運営を続けましょう。

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