コラムとブログの違いは?掲載するメリットと読まれる記事の書き方

コラムとブログの違い

一口にWebメディアといっても、さまざまな記事の書き方があります。とくに多いのがコラムやブログ。この2つは混同されがちですが、実は似て非なるものです。

今回はコラムとブログが持つそれぞれのメリットと、読者の興味を引くための記事の書き方についてご紹介します。

ライティング初心者の方、Webサイトの運営や制作に携わっている方にとっても有益な情報ですので、ぜひご参考ください。

目次

コラムとブログの違い

一見同じに見えるコラムとブログですが、具体的にどのような点が異なるのかを見ていきましょう。

コラムとは

新聞や雑誌のようなメディア媒体で小さく書かれている印象が強いコラム。書かれている内容は主に、ライター個人の知識を根拠として書かれた評論文です。

客観的な情報に加えて、ライター自身の感想や独自の分析を盛り込むことで、論理性の高い内容になっています。

「評論文」「論理性」というと少しお堅い記事のように感じますが、多様性を尊重する昨今ではエッセイのように自由な表現方法で執筆されたコラムも増えています。

ブログとは

そもそもブログとは「Weblog(ウェブログ)」の略称で、個人向けブログと企業向けブログがあります。

個人ならWebサイトを立ちあげて、企業なら自社のWebサイトを利用して作成するコンテンツで、内容は主にライターが読者に伝えたいことがメインに書かれます。

ライター自身が体験した出来事や、報告したいことなどを決められた言葉に捉われず自由に書けるところが魅力。日記のような手軽さで、多くの場合コメント機能がついているので、読者との交流も可能です。

両者の決定的な相違点

ライター自身の体験や知識を元に執筆するという点では共通しているコラムとブログですが、視点が大きく異なります。

ブログは日記のようなものなので、主観的表現をメインに書かれるのに対して、コラムは客観的表現がメインです。

例えば、健康食品をテーマに記事を書く場合、ブログの場合は実際に食べた感想をメインに執筆します。

対してコラムでは、その健康食品に関する客観的に得られた情報と、自分が持つ情報を上手く組み合わせて執筆するのでブログのように「私はこう思った」という著者としての表現は使いません。

「ライター自身の気持ち」を表現するのがブログで、「ライターが持つ情報」を表現するのがコラムだといえます。

自社サイトにコラムを掲載するメリット

客観的表現がメインのコラムですが、自社サイトでコラムを掲載する企業は珍しくありません。では、コラムを掲載することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

知識の定着

コラムを執筆するうえで欠かせない要素が知識です。企業が自社サイトにコラムを載せる場合、そのテーマは自社商品に関係するものを採用します。外部から掲載依頼された商品やサービスについて、決められた言葉を使用し執筆する場合もありますが、それらも自社サイトに関わりのある内容といえるでしょう。

仕事上得た情報や知識をコラム執筆という形式で反芻すると、社員の知識定着につながります。

コラムとして執筆するには、頭のなかで得た情報を分析して整理する必要があるので、社員教育の一環として大きく貢献してくれるでしょう。

会社の信頼性アップ

コラムを通じて情報発信することで、業績や売り上げの提示だけではわからない、その企業が持つ知識の豊富さを読者にアピールできます。

例えば、「誰でも知っているような情報を公開する企業」と「ほとんどの人が知らないような情報やデータを公開する企業」とでは信頼性が異なります。

より深い知識を落とし込んだコラムを自社サイトで公開すれば、「信頼できる企業」として読者への印象付けが可能です。

注目度アップの可能性

コラムで情報発信を続けることで、注目度アップのチャンスが訪れる可能性もあります。

レトロブームやグリークヨーグルトブームのように、昔からあったものがインフルエンサーによるSNS発信や、メディアでの発言によって突然流行になることは往々にしてあります。

これらは昔からあったからこそ、影響力がある人の目に留まり、人気が拡散された結果です。同じように、コラムを通して長い間発信し続けた内容が、インフルエンサーの目に留まったことをきっかけに注目度が上がる場合も十分ありえます。

思いがけず成果を上げられる可能性を秘めているので、情報発信のツールとしてコラムを活用してみるのもおすすめです。

コラムとブログの共通点

視点が大きな相違点であるコラムとブログですが、混同する人が多いだけあって、共通点もあります。

知識や体験が含まれる

コラムもブログもライター自身の知識や体験ありきで執筆がされます。どちらも、インターネットなどでリサーチした内容をまとめるのではなく、自分が体験したうえで得た知識をベースに書かれるところが特徴です。

例えば、海外旅行をテーマにした記事を執筆する場合、海外に行ったことのないライターが執筆するとなると第三者の体験や知識がベースになります。または、イメージを膨らませて推察で執筆するしかありません。

対して実際に自分が海外旅行で見聞きして感じたことや知ったことをベースに書くと、リアリティやクオリティがグッと上がり、読者にとって読み応えのある記事になります。

そのため、コラムやブログでは記事のベースに使えるほどの体験や知識をライターが持っていることが大前提です。

Web公開を意識した文章

雑誌や新聞のような紙媒体とWeb媒体の違いは、改行の頻度です。

紙媒体の場合はほとんど改行はしませんが、Web媒体の場合はパソコンのブラウザで閲覧する読者のほか、スマホ画面で閲覧する読者にとっての読みやすさにも配慮が必要です。

パソコンでは読みやすくても、パソコンより小さいスマホの画面では文章量が多すぎて途中で疲れてしまうデメリットもあります。

読者離れの原因にもなるので、コラムやブログはWeb公開を意識して、適度に改行を入れることで読みやすい記事を目指します。

コラムのテーマとネタの選び方

コラムは、企業の信頼性の向上や知識の定着が期待できるので、自社のWebサイトに掲載する企業が増えています。

そこで、コラム執筆のスタート時点である、テーマとネタ選びのコツについてご紹介します。

ターゲットが興味を持つテーマを見つける

まずは、ターゲットの選定をします。ターゲットを決めずに万人受けするようなテーマにしても、対象が広すぎて浅い内容の記事になってしまいます。

細かくターゲットを定めることで、書く内容も絞り込めるので、読者の興味を引くコラムを書くならターゲット選定は重要です。

例として、パパママをターゲットに書く場合、さらに「子育て経験の有無」「悩みや不安」を情報として追加します。

「はじめての子育てで、子どもの偏食に悩んでいるパパママ」なら、テーマは離乳食や食育が考えられます。対し て「2人目の子育てで、ある程度勝手はわかるが将来的な資産が不安なパパママ」ならテーマは子持ち家庭向きの資産形成や節約、共働き世帯といったテーマになるでしょう。

読者の心に刺さるコラムを書くなら、ターゲットにあったテーマの選定が必要になります。

時事ネタを活用する

ターゲットを決めておくとテーマが決めやすいですが、時事ネタを活用するのもおすすめです。

SNSやニュースで話題になった出来事に対しては世間の関心が強く、「ほかの人の意見も聞きたい」と考える人も少なくありません。

スマホやパソコンで検索する人も多いので、元々の注目度が高い分、読者の関心も引きやすいでしょう。

社内報・社長メッセージを活用する

企業なら、社内報や社長メッセージをベースにテーマを決めるのも一つの手です。

そもそも社内報とは、社内での出来事や仕事に関わる情報を掲載した、社員に向けた新聞のようなものです。

社内報では、季節の話題や時事ネタなども盛り込まれるので、ネタ探しにうってつけ。社内アンケート結果や社員の経験談を掲載する場合もあるので、そこから得られた情報を元にテーマを決めるのも面白いかもしれません。

コラムを上手に書く手順

最近コラム記事の執筆を任されて、「何からはじめればよいかわからない」という人は、以下のステップを参考にしてみてください。

記事のテーマ・ターゲット・ゴールを決める

まずは、誰に向けた記事にするのか目的を明確に決めましょう。ターゲットを決めておくと、記事のテーマも決めやすくなります。

ターゲットの人物像はペルソナとも呼ばれ、性別・年齢・属性・悩みなどを肉づけして設定していきます。

ペルソナが決まったら、ゴールの設定です。「読んだターゲットにどのような行動をとってもらいたいか」を基準に決めます。

次にテーマの選定です。ゴールにたどり着くためにも、より読者からの関心を引けるように、ニーズの高いテーマ選びが重要です。

テーマは、ターゲット層の多くが検索するキーワードから考えると決めやすいでしょう。

執筆に必要な情報を収集する

テーマが決まったら、すぐ執筆に取り掛かるのではなく、クオリティの高い記事にするためにも必要な情報を収集します。

内容に盛り込みたいキーワードや情報を整理し、箇条書きで簡単にまとめておくと文章化しやすくなります。

メモなどで簡単にポイントを押さえておくと、ライター自身も内容を頭の中で整理しやすいので執筆しながらではなく、執筆の前段階として行っておきましょう。情報を整理する際に、疑問点を明確にしておくと執筆する際の時間短縮にも効果的です。

収集した情報で構成を作成する

情報収集ができたら、さらに必要な情報を選定します。「これは必ず入れたい」というものや「入れなくても内容に影響はない」というもので分別し、より読み手のニーズに寄り添ったコラム記事にしていきましょう。

情報収集した内容を全て入れてしまうと、文章量が予定よりオーバーしてしまったり、冗長になってしまったりと読みにくい記事になってしまいます。

厳選した情報やキーワードを元に文章を組み立てて、タイトルや見出しを構成しましょう。

オリジナリティのある結論にする

文章の構成のなかでも重要なポイントが結論です。結論は、ターゲットが知りたい情報が凝縮されているので、ほかのコラムと差をつけるならオリジナリティのある結論を考えましょう。

インターネット上で見たことのあるような結論を出されても、「ほかと似たような記事だな」と、印象に残りにくくなってしまいます。

自身の体験談や感じたことなどを盛り込みながら、「この記事はほかのコラムとは違う」と、そのライターならではの切り口で結論を導き出すとコラムとしての個性が引き出せます。

コラムに効果的な書き方と構成

コラムの書き方には主に3種類あります。コラムの構成がある程度決まったら、どのような書き方で執筆していくのかを決めましょう。

PREP法

コンテンツ作成ではとくに代表的な書き方で、結論ファーストで構成される4部構成です。

アルファベットは、それぞれ以下のような意味を持ちます。

  • Point:結論
  • Reason:理由
  • Example:具体例
  • Point:結論

結論ではじめて、結論で締めるところがPREP法の特徴。「この記事ではどのようなことを伝えたいか」を最初に主張し、次に理由を持ってくることで、読者の興味を引きつけます。

さらに具体例を持ってくると、より最後に持ってきた結論の説得力が増し、クオリティの高いコラムが作れます。

以下が、PREP法を使った文章です。

P:おいしい唐揚げを作るポイントは下ごしらえにあります。
R:下ごしらえをすることで、お肉に味が染み込み、柔らかく仕上がります。
E:酒や生姜のほか、リンゴや玉ねぎのすりおろしなど酵素を含んだ食材も一緒に漬け込むと、肉が柔らかくなり、ほどよく甘味もつきます。
P:こうした下ごしらえをしておくことで、おいしい唐揚げに仕上がります。

序破急

書き方のなかでも、とくにシンプルな形の3部構成です。それぞれ以下のような意味を持ちます。

  • 序:序論(導入文)
  • 破:本論(根拠)
  • 急:結論とその理由

導入である序では、「この記事で伝えたいこと」を明確にします。破は、急で述べる結論の根拠を説明する重要な部分。収集した情報を元に突き詰めた内容が求められます。

序破急は、PREP法や起承転結のような4部構成の書き方とは違い、3部構成で結論まで作り上げる必要があるのでライターのまとめる力が試される書き方です。

実際に序破急を用いて文章を構成すると、以下のようになります。

【序】夏バテ防止には、カレーがおすすめ。

【破】カレーに入ったスパイスには、食欲増進効果が期待できます。夏野菜を入れれば栄養価も上がるので、夏の食事としてぴったりです。

【急】食欲がないからといって、さっぱりしたものや冷たいものばかり食べていると、食欲低下を助長してしまう場合もあるので食欲がなくなってきたらカレーのようにスパイスが効いた料理がおすすめです。

起承転結

起承転結は、映画や小説などのストーリー構成によく使われる書き方です。そのため、PREP法や序破急に比べると、コラムで使用されるケースは少ない傾向にあります。

  • 起:導入
  • 承:内容の深堀り
  • 転:展開
  • 結:結論

起承転結を使用して文章を構成すると、以下のようになります。

【起】妊娠初期には多くの場合つわりが起こります。

【承】つわりには、吐くと楽になる吐きづわりのほかにも、お腹がすくと気持ち悪くなる食べづわりや異常に眠くなる眠りづわりなどがあります。

【転】つわりが起こる理由は、胎児を育てるための体の変化によるものとされています。

【結】気持ち悪くて食べられないとしても、無理して食べる必要はありませんが、脱水症状や栄養失調が見られた場合は入院が必要です。

SEOに強いコラムを書くときのポイントと注意点

コラムからWebサイトに誘導したい企業にとっては、SEOを意識した記事の作成はマストといえます。

そこで、SEOに強いコラムを書くときのポイントと注意点についてご紹介します。

ニーズに合ったコラムを書く

コラムに限らず、SEOを意識して記事を書くなら、ターゲットのニーズは切り離せない要素の一つです。

どんなに内容のクオリティが高くても、ニーズに合っていない内容だと検索結果の上位には上がりにくく、ターゲット層の目にも留まりにくくなってしまいます。

テーマやタイトル・見出しの構成のほか、本文がニーズからズレていないかを最後に読み返して確認しておきましょう。

導入文で読者を引きつける

導入文は読者が最初に目にする本文です。小説や映画でもいえることですが、冒頭に魅力を感じないとそれ以降も見続けようという気持ちにはなりません。

読者が導入部分の段階で「求めていた情報は得られそうにないな」と思われるか、「読みたかった記事はこれだ」と思われるかで、その後も読者が読み進めてくれるかどうかは異なります。

記事の内容や伝えたいことを簡潔にまとめ、なおかつ「読むことでメリットがある」「有料級の情報だ」と感じてもらえるような導入文がおすすめです。

興味深いエピソードを挿入する

本文内にターゲット層が興味を持ちそうなエピソードを挿入するのも、高いSEO効果が期待できます。

収集した情報や、ターゲット層の関心が強いキーワードを盛り込むのも大切ですが、内容に沿ったエピソードを挿入することで一気に内容に説得力が出ます。

SEO効果を高めるには、ほかのコンテンツとの差別化も重要です。そのため、自分だからこそ知っているエピソードを入れればオリジナリティのある記事として、よりSEO検索順位の上位に入りやすくなります。

読者の共感を得る工夫をする

エピソードの挿入もそうですが、読者からの共感を得る工夫を施しましょう。

読者からの共感を得る工夫は、導入文に入れるのがおすすめです。ここで読者からの共感を得られれば、「この記事は自分の悩みを解決してくれるかも」と興味を引けます。

例えば、メイクのお悩み解消方法を紹介する記事でメイクが苦手なことに悩んでいる読者に対して「メイクが上手くできずお悩みではありませんか?」と書いたところで、印象には残りません。

対して、「メイクが上手くなりたいのに、動画を参考にしてもなかなかお手本どおりにはいきませんよね」と導入文に入れることで、「メイクが上手くなりたい」という読者のニーズに寄り添っている印象になります。

どこか他人事のような記事よりも、自分の悩みに寄り添ってくれるような記事のほうが、読者も「読んでみようかな」という気持ちになるでしょう。

論理的な文章を意識する

導入文で読者の興味を引きつけられても、根拠のない内容だと真実味に欠けてしまいます。有益性が損なわれると、SEO効果も低下してしまうので、論理的な文章を心がけましょう。

論理的な文章の執筆に適しているのが、PREP法です。最初に結論を述べて、さらにその根拠と具体例を提示することで、説得力のある文章が作れます。

「熱中症対策のためには塩分補給が必要です」よりも、「熱中症対策のためにも塩分補給が大切。なぜなら、水分補給だけでは血液中のミネラルや塩分が補えないので対策としては不十分だからです」のほうが説得力があります。

読み手にとって有益な記事として判断してもらうためにも、論理的な文章を意識して執筆しましょう。

クオリティは情報量で担保される

記事のクオリティを左右するのが、情報量です。記事内にどの程度の情報量が詰め込まれているかでクオリティが決まります。

ただし、注意しなければならないのが文字数。よりたくさんの情報を詰め込もうとして文章のボリュームが大きくなると、理解しづらくなり読者は途中で疲れて読むのをやめてしまいます。

さらに、記事全体が冗長になってしまうので、SEOの観点から見ても避ける必要があります。

多くの情報量を簡潔にわかりやすくまとめることが、SEOに強いコラム記事を作るテクニックといえるでしょう。

SEOを意識して集客アップを目指そう

混同されがちなコラムとブログですが、実際は似て非なるものです。主観的で自由な文章作成が特徴のブログに対して、コラムは客観的な視点がメインで、文章も論理的なものが求められます。

コラムは、企業のWebサイトに掲載することで、社員の知識定着や信頼性の向上といったメリットも多くあります。

さらに、SEOも意識することで、集客アップも目指せるのでコンテンツマーケティングを行ううえでチェックしておきたいコンテンツ運用の一つといえるでしょう。

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