Webマーケティングをしていく中で、ホワイトペーパーという言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。
ホワイトペーパーはマーケティング用語の1つであり、WEBを使った集客活動に関わる方であれば、今後もよく耳にする言葉となるでしょう。
この記事では、そんなホワイトペーパーの基本情報や、ホワイトペーパーを作るメリットなどを解説しています。
ホワイトペーパーとは？
ホワイトペーパーとは、お役立ち資料のことです。
ネットサーフィンをしていると、「メールアドレスの登録で○○の資料を無料DL」といった広告のようなバナーを目にしたことがある方も多いでしょう。
それがホワイトペーパーです。営業やプロモーション、マーケティングなどで取り入れられています。
ホワイトペーパーを作る目的
ホワイトペーパーを作る目的としては、以下のようなことが挙げられます。
- 自社の商品やサービスを知ってもらう目的
- 自社の技術やプロジェクトを紹介する目的
- 見込み顧客を集める目的
- テクノロジーやビジネスに関する情報を伝える目的
一般的にホワイトペーパー資料をダウンロードしようとすると、メールアドレスといった個人情報を入力するよう求められることがあります。
なぜ求められるのか知りたい方もいるかもしれませんが、これは無料で情報やノウハウを提供することの引き換えに、見込み顧客の情報を得ることができるためです。
ホワイトペーパーの活用が増えている理由
近年、ホワイトペーパーの活用が増えている理由としては、以下のようなことが挙げられます。
インターネットの普及によって情報を発信しやすくなった
現在はインターネットが普及した影響で、誰でも情報を発信することが可能です。
これにより、商品やサービス、技術などを広く知ってもらうために、ホワイトペーパーを作成することがより一般的になりました。
ビジネス環境が複雑化した
近年のビジネス環境は、以前よりも複雑化しています。
商品やサービスを多くの人が理解するために、分かりやすく解説された文書が求められるようになりました。
その結果、ホワイトペーパーがより活用されるようになったのです。
また、複雑化した理由の1つとして、ビジネスのグローバル化も挙げられます。
海外で商品やサービス、技術などをPRする方法はさまざまありますが、その1つとしてホワイトペーパーが活用されています。
消費者の行動プロセスが変化した
現代の消費者は以前のように商品の購入やサービスの利用に至るまでのプロセスが変化しており、従来のようなプッシュ型の営業では思うような効果が出ないような状況です。
そのため、近年では潜在的なニーズを狙った見込み客の情報を獲得して、ユーザーの商品に関する知識やニーズを育てる流れが重要視されています。
潜在ニーズのユーザーを顕在ニーズのユーザーに育てることをリードナーチャリングと呼びますが、その際に必要な情報を獲得する手段としてホワイトペーパーが用いられています。
ホワイトペーパーを作るメリット
ホワイトペーパーを活用することで、企業側は様々な恩恵を受けることができます。
- 新規顧客の獲得につなげられる
- 見込み顧客を育てられる
- 顧客満足度を高められる
- 社内での説明に役立つ
WEBメディアを保有している企業は、ホワイトペーパーを活用しないことは非常にもったいない状態です。ホワイトペーパーを活用することでどのようなメリットが得られるのか、ひとつずつ見ていきましょう。
新規顧客の獲得につなげられる
問い合わせやサービスの請求は「気になるけどわざわざ問い合わせるほどではない」というようなユーザーにとって、ハードルが高い行動です。
その際に役立つものがホワイトペーパーであり、上記のようなユーザーから気軽にダウンロードしてもらいやすくなり、新規顧客を効率よく獲得しやすくなります。
見込み顧客を育てられる
ホワイトペーパーを活用することにより、見込み顧客から顧客へ育成することが可能です。
具体的にはホワイトペーパーをダウンロードする際に入力してもらったメールアドレスに、商品やサービスに関する情報を送ったり、セミナーに招待したりなどが挙げられます。
特に商品やサービスに関する情報を送るのは、少しずつユーザーの購買意欲を刺激できるため、最終的に購入してくれるようになるかもしれません。
顧客満足度を高められる
ホワイトペーパーは見込み顧客だけではなく、既存の顧客に対しても効果があります。
既存の顧客の場合は、すでに利用している商品やサービスに関する役立つ情報を伝えることで、顧客満足度を高められます。
そうなれば自社への信頼感が増し、今後も商品やサービスを購入してもらいやすくなるでしょう。
社内での説明に役立つ
ホワイトペーパーは、他の社員に対して商品やサービス、プロジェクトなどを説明する際に役立ちます。
例えば業界のノウハウをまとめたホワイトペーパーの場合、業界に関する知識が少ない社員に対しての説明資料として活用することが可能です。
その上、ホワイトペーパーは稟議書を提出する際にも有効的であり、一緒に提出することで決済者への説得力を高められます。
ホワイトペーパーの種類
一口にホワイトペーパーと言っても、その内容は様々です。
- サービス資料やカタログ
- 導入事例集
- 調査レポートやアンケート
- ノウハウ紹介
- セミナーやウェビナーの講演録
企業がターゲットとするユーザーに合わせた、適切なホワイトペーパーを準備することが大切です。
サービス資料やカタログ
サービス資料やカタログは、企業が最初に作るべきホワイトペーパーともされています。
制作難易度は他の種類と比べて低く、紙のカタログや社会案内などを作った経験があるならば、すぐ作れるかもしれません。
導入事例集
製品やサービスを導入したいと考えている方にとっては、すでに導入している方の事例が知りたい方もいます。
その際に役立つのが、導入事例集です。
制作難易度は難しいですが、その分見込み顧客のニーズに応えやすくなります。
導入事例集を作る際は、できる限り既存顧客の承諾を得た上で、実名や実社名が入っている事例集を作りましょう。
実名や実社名があることで、読んでいるユーザーから信用してもらいやすくなります。
また、導入しているユーザーや企業に対してインタビューするのもおすすめです。
調査レポートやアンケート
導入事例集よりも簡単なものとして、調査レポートやアンケートが挙げられます。
市場や業界の動向や企業の関心事などを紹介する際に用いられており、こちらの見込み顧客のニーズを満たしやすい種類です。
もし情報としての価値が高い調査結果が得られたら、その結果をプレスリリースとして配信するのがおすすめです。
そうすることで、プレスリリースから情報が広がり、他のメディアに取り上げてもらいやすくなります。
ノウハウ紹介
ノウハウを紹介するホワイトペーパーは、企業が何か新しいプロジェクトを立ち上げたいときや業務改善を図りたいなどのときに活用できます。
実際に作る際は、営業部門や運用部門など特定のテーマに絞って作るのがおすすめです。
ノウハウ紹介のホワイトペーパーは他部門の力が必要なことも多いため、他の種類と比べて制作難易度は高めです。
しかし、専門的な知識をまとめられることから、見込み顧客のニーズを満たしやすくなります。
セミナーやウェビナーの講演録
実際に行ったセミナーやウェビナーの内容をまとめた資料も、ホワイトペーパーの種類の1つです。
作る際は元々作っておいた議事録を改訂してホワイトペーパーとして見やすいようにすることで、ゼロから作るよりも制作コストを抑えられます。
ホワイトペーパーの制作方法
ホワイトペーパーは、6つのステップに沿って作ります。
どのようなステップなのか、1つずつ見ていきましょう。
解決できるユーザーの課題を考える
ホワイトペーパーを作る際は、まず自社の商品やサービスで解決できるユーザーの課題が何なのか考えます。
これにより、ホワイトペーパーに盛り込むべき内容やターゲットになるユーザー層などを明確にできます。
なお、解決できるユーザーのニーズを考える際には、「ユーザーの課題がサービスによってどのように解決するか？」ということを意識して考えるのがおすすめです。
そうすることで、よりニーズを満たせるホワイトペーパーを作れるでしょう。
ターゲットを明確にする
STEP1で決めたターゲットを、STEP2で明確なものにします。
ターゲットをハッキリさせることにより、ホワイトペーパーの方向性や表現などの細かい部分を決めやすくなります。
ターゲットを明確化する際には、ペルソナを設定しましょう。
ペルソナとは架空の人物モデルのことであり、年齢や性別だけではなく、年収や家族構成なども決めて考えることにより、訴求力を高められます。
テーマを決める
ターゲットを決めたら、テーマを決めましょう。
テーマを決める際は、幅広いものから網羅的に検討するのがおすすめであり、ターゲットに最も合うテーマを見つけやすくなります。
例として営業担当者向けのホワイトペーパーならば、営業活動の手法や名刺の活用法などが挙げられます。
全体の構成を決める
テーマが決まったら、そのテーマに沿った全体の構成やストーリーを考えます。
構成やストーリーを決めることにより、ユーザーが商品やサービスに対して興味を持ちやすくなります。
そのことから、ターゲットが求めている情報や有益な情報を含めつつ、読了後にターゲットが行動してくれるようなものにしましょう。
取材する
もし導入事例集や調査レポート、アンケートのホワイトペーパーを作るのであれば、取材が必要になるかもしれません。
取材は、事前に決めておいた構成を前提に行います。
また、関係者に対してのインタビューはあらかじめ取材しても大丈夫か聞いておきましょう。
制作する
構成や取材結果などをもとにして、ホワイトペーパーを作ります。
特に注意してほしい部分が、ライティングとデザインです。
具体的には、「目を引くようなキャッチコピーか？」や「誤字脱字はないか？」、「魅力的なデザインか？」などを意識しましょう。
細かい部分までこだわって作ることにより、効果的なホワイトペーパーを制作できます。
ホワイトペーパーを作る際のポイント
効果的なホワイトペーパーを作る際には、以下のポイントを意識して作るようにしましょう。
- タイトルにこだわる
- わかりにくい専門用語を使わない
- 既存の資料を活用する
- 古い情報のままにしない
タイトルにこだわる
ホワイトペーパーを制作する際には、タイトルが重要です。
タイトルはユーザーのことを考えて決めるようにしましょう。
理由として、タイトルが魅力的なものでないと、読んでもらえない可能性があるためです。
そのため、ユーザーのニーズを踏まえつつ、どのようなタイトルなら興味を持ってくれるか考えてみましょう。
分かりにくい専門用語を使わない
ホワイトペーパーを作る際に、難しい専門用語を使うのはおすすめできません。
理由として、文章が読みにくくなってしまい、最後まで読んでもらえない可能性があるためです。
潜在層に広く読んでもらうためにも、専門用語は使わず、できる限りわかりやすいホワイトペーパーを目指しましょう。
既存の資料を活用する
効率よくホワイトペーパーを制作するためにも、既存の資料を活用しましょう。
そうすることで、社内の労力やコストを大きく減らすことができ、その分ホワイトペーパーの配布数を増やせます。
古い情報のままにしない
古い情報のままにしておくと、徐々に時代の流れに追いつけなくなってしまい、信頼性もなくなってしまいます。
そのため、常に情報をアップデートするようにしましょう。
常に新しい情報が掲載されているホワイトペーパーなら、継続的に多くの人から読んでもらいやすくなります。
ポイントを踏まえた上でホワイトペーパーを作ろう！
今回は、ホワイトペーパーの基本情報や作るメリットなどを解説しました。
ホワイトペーパーは、特定のテーマについて詳しく解説するために作られる文書のことであり、導入事例集や調査レポートなどの種類があります。
作り方も紹介したため、この機会に自分で作ってみてはいかがでしょうか。
