本記事では、オウンドメディアにCMSを導入したい方に向けて、選び方や費用別のおすすめを紹介していきます。
CMS導入のメリット・デメリットにも触れながら解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
CMSとは?
オウンドメディア運営において、CMSの利用はほとんど不可欠と言っても過言ではありません。
CMSとは、Contents Management System(コンテンツ管理システム)の略。
投稿に必要な文章や画像を保存・管理できるシステム。
CMSを活用すれば、HTML・CSSなどのコーディング知識がなくても、Webサイト構築や記事投稿が簡単にできます。
オウンドメディア運営における属人化のリスクを減らせるため、多くの企業で導入されています。
オウンドメディアCMSの選び方
オウンドメディア運営を便利にしてくれるCMSですが、状況によって選ぶべき内容は人それぞれです。
CMSの選び方について、下記の5つを確認することを推奨します。
- 種類
- 必要な機能
- 難易度
- サポート
- 費用
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
種類
CMSは大きく分けて3種類あるので、特徴に合わせて選ぶと良いでしょう。
- オープンソース
- パッケージ
- クラウドソース
コストを抑えたいならオープンソース
オウンドメディア運営におけるコストを抑えたいなら、オープンソース型のCMSがおすすめです。
オープンソース型とは、プログラムの内容が無償で公開されているCMS。
変更や再配布ができ、デザインのカスタマイズ性が高いです。
費用がかからないため、予算を節約したいときにうってつけといえます。
一方で、サーバーやドメインは自力で用意しなくてはならないため、多少の知識が必要です。
オープンソースの代表例はWordPressであり、多くの個人ブロガーや企業に利用されています。
導入や管理が不安ならパッケージ
CMSの導入や管理が不安なら、パッケージ型のCMSがおすすめです。
パッケージ型とは、独自開発されたCMSが商品として販売されているタイプ。
サポートが手厚いのが特徴であり、メールやチャットで疑問点を解決できるため、Web制作初心者には安心できるでしょう。
企業サイトの運営がしやすいように、充実した機能を揃えている傾向にありますが、そのぶん費用も高いです。
手間と自由度が少ないクラウドソース
オウンドメディア運営にかける手間を減らしたいなら、クラウドソース型のCMSがおすすめです。
クラウドソース型とは、インターネット経由で利用できるCMS。
あらかじめ用意されたサーバー上で運用・管理するため、システムをインストールする必要がありません。
クラウドソース型のCMSは、提供元がアップデートを自動で完了させてくれるため、手間が少ないです。
一方で、デザインの自由度は低いため、オリジナルのWebサイトを作成するのは比較的難しいといえるでしょう。
必要な機能
CMSはさまざまな機能を搭載しているため、必要に応じて選んでください。
オウンドメディア運営に便利な機能としては、下記のようなものが挙げられます。
- 会員登録
- ショッピングサイト
- 複数人での管理
- SEO対策
- お問い合わせ管理
オウンドメディアの方針に合わせて、必要な機能をリストアップしておくとスムーズです。
難易度
担当者のスキルに合わせて、導入の難易度で選ぶことも重要です。
Web制作が全くの未経験である場合、導入や操作に慣れるまで時間がかかると予想されます。
Googleで情報を調べられるスキルがあるなら、それほど心配する必要はありませんが、扱いやすいCMSを選んでおくと、スムーズに開始できるでしょう。
サポート
サポートが充実しているCMSを選べば、万が一のトラブルでも安心して使用できます。
有料CMSのなかには、導入時のサポートや、質問したいときのチャット・電話対応を提供してくれるサービスがあります。
自己解決するのが不安な人にはおすすめです。
費用
初期費用とランニングコストを計算し、運営予算を考えることも重要です。
社内に専門知識があるスタッフがいるか考慮し、人件費も含めたうえで、どこまで費用をかけられるか明確にしておきましょう。
オウンドメディアの無料CMS
この項目では、オウンドメディアで使用できる無料CMSについて解説していきます。
- WordPress
- Ameba Ownd
- baserCMS
WordPress
WordPressは、一般ユーザーの利用者も多く、無料CMSのなかで圧倒的シェアを誇っています。
メリットとデメリットを下記の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
無料で使える | サーバーやドメインは自力で契約 |
自由度が高い | セキュリティーも自力で管理 |
検索結果が多いので調べやすい | – |
WordPressはデザインや機能の自由度が高く、自社の方針に合わせてカスタマイズが可能です。
ユーザーが多いため、インターネット上に解決策が掲載されているケースが多く、疑問点をすぐに調べられるのもメリット。
一方で、サーバーやドメインは自力での契約が必要であり、セキュリティーも自社での管理が求められます。
セキュリティー対策の拡張機能をインストールしたり、管理画面へのアクセスを制限したりするなど、自力でのリサーチが必要です。
無料CMSを使用して、自由度の高いサイト運営がしたいなら、WordPressを選ぶと良いでしょう。
Ameba Ownd
Ameba Owndは、3ステップでサイトを開設できるCMSです。
メリットとデメリットを下記の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
無料で始められる | 無料プランは10ページまで |
SNSが一覧表示できる | 無料プランは広告が表示される |
EC機能がある | スマホで投稿できない |
Ameba Owndは、TwitterやInstagramの投稿を一覧表示できるため、SNS運用をオウンドメディアに集約させることができます。
また、EC機能があるため、オウンドメディアを直接マネタイズしたい場合にも利用可能です。
一方で、無料プランは制限があり、制作は10ページまでなので、大規模なオウンドメディアには向いていません。
オウンドメディアを手軽に始めつつ、SNS運用と相乗効果を出したい方におすすめです。
baserCMS
baserCMSは、無料で使える国産のCMSです。
メリットとデメリットを下記の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
無料で始められる | 普及率が低い |
脆弱性検査をクリア | 拡張機能に乏しい |
デモサイトを体験できる | – |
セキュリティー対応がしっかりしており、脆弱性検査「VAddy」をクリアしているため、安心して始められます。
デモサイトを体験できるので、導入前に使用感をお試しすることが可能です。
一方で、WordPressに比べると普及率が低く、拡張機能も乏しいため、自力で疑問点を解決したいとき手がかりが少ないのはデメリット。
とはいえ、ユーザーズフォーラムや公式ガイドがあるため、ユーザー同士で情報を共有できる仕組みです。
無料のCMSを使いたいものの、セキュリティー対策が不安な方におすすめです。
オウンドメディアの有料CMS
この項目では、オウンドメディアで使える有料CMSについて解説していきます。
- ferret One
- Movable Type
- CREAM
ferret One
ferret Oneは、ノーコードのCMSです。
メリットとデメリットを下記の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
見たまま編集できる | 料金がかかる |
サポートが手厚い | – |
BtoBマーケティングに強い | – |
Webページの変更や更新が見たまま編集できるため、専門知識のない担当者でもすぐに操作できます。
運用サポートは無料であり、管理画面から直接問い合わせができるほか、BtoBマーケティングのノウハウ動画も閲覧可能です。
導入サポートでは、戦略設計から導入まで支援してくれるため、ワンストップでオウンドメディアを制作できるでしょう。
一方で、初期費用と月額費用がそれぞれ10万円かかるため、WordPressに比べるとかなり高額なのはデメリット。
有料であってもいいので、手厚いサポートを受けたい方におすすめです。
Movable Type
Movable Typeは、クラウドソースとパッケージ型のCMSを提供しています。
メリットとデメリットを下記の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
国内CMSシェア1位なので信頼性が高い | プラグインが有料 |
ユーザー権限を細かく調整できる | – |
無料トライアルがある | – |
Movable Typeは、国内の商用パッケージ型CMSとしては、導入シェア1位を誇っており、85.4%という高い数字を叩き出しています。
ユーザーごとに細かく権限を調整できるため、外注したライターが誤って検収前に公開することを防げます。
一方で、有料プラグインが多く、機能を拡張するごとに費用がかさむのはデメリット。
サーバーの用意やメンテナンスなど、自社のケースに合わせてCMSを選びたい方におすすめです。
CREAM
CREAMは、SEO対策の記事制作に注力しているCMSです。
メリットとデメリットを下記の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
SEO対策の記事制作に強い | トライアルが無い |
記事制作サービスと連携 | プランによってサーバー契約が必要 |
長文記事を多数掲載しても表示が遅くない | – |
継続すれば「ビッグワードで1位が狙える」と謳っており、SEOの内部対策機能が豊富に搭載されています。
記事制作サービスである「サグーワークス」と連携しており、オンライン発注プランだと10%割引になる特典が付いています。
対して、プレミアムプランではサーバーを自身で用意しなければならない点は、デメリットといえるでしょう。
オウンドメディアの記事制作に力を入れつつ、管理や投稿は簡単にしたい方へおすすめです。
オウンドメディアでCMSを導入するメリット
オウンドメディアでCMSを導入するメリットについて、下記の3つにまとめました。
- プラグインで機能を増やせる
- SEO対策ができる
- デザインが簡単に変えられる
プラグインで機能を増やせる
CMSを導入すれば、プラグインによってオウンドメディアの機能を増やせます。
プラグインとは、スマホでいうアプリ。
CMSにインストールすると、さまざまな機能が拡張できます。
プラグインを活用すれば、バックアップを自動化したり、テーブルの機能を追加したりすることが可能です。
オウンドメディアを効率的に運営するために、プラグインの活用は必須といえるでしょう。
SEO対策ができる
CMSを導入すれば、SEO対策が手軽に実施できます。
例として、WordPressのプラグインで可能なSEO対策について見てみましょう。
- 画像の圧縮
- メタディスクリプションの設定
- サイトマップの作成
- 分析ツールとの連携
SEO対策が簡単に行えれば、オウンドメディアの成長を早めることができるでしょう。
デザインが簡単に変えられる
CMSを導入すれば、サイトのデザインが簡単に変えられます。
例として、WordPressではテーマを活用すると、レイアウトや一覧表示のスタイルが変更できます。
WordPressにおけるテーマとは、スマホでいう着せ替え機能のようなもの。
無料のテーマもありますが、有料テーマだと独自の機能を備えているケースが多いです。
オウンドメディアの雰囲気に合わせて、デザインやレイアウトを変えてみると、ユーザーの記憶に残りやすくなるかもしれません。
オウンドメディアでCMSを導入するデメリット
前項ではオウンドメディアでCMSを導入するメリットを解説しましたので、この項目では、デメリットについてお伝えしていきます。
- コストがかかる
- 初心者には難しい
コストがかかる
CMSを導入すると、ケースに応じてコストがかかることは避けられません。
WordPressは多くの企業や個人で導入されていますが、必要なサポートや機能によっては、別のCMSを導入したい場合もあるでしょう。
また、WordPressを使用するにしても、有料テーマを適用したいのであれば、相応の予算が必要です。
初心者には難しい
CMSの導入は、初心者には難しい場面も多々あります。
設定画面では、初心者にはよく分からない単語が並んでいるので、操作に関して自己学習が求められます。
とはいえ、使用者が多いCMSを選べば、検索結果が多いので解決しやすいです。
情報検索のしやすさと、サポートの手厚さでバランスを取りつつ、自社に合ったCMSを選ぶと良いでしょう。
オウンドメディアのCMSまとめ
本記事では、オウンドメディアに利用できるCMSについて、選び方や費用別のおすすめをお伝えしてきました。
CMSを選ぶときは、あらかじめ必要な機能やサポート体制をリストアップしておき、リソースとのバランスをみて決定していくと良いでしょう。
無料で使用できるWordPressは自由度が高く、ユーザーが多いため情報を検索しやすいものの、サーバーやセキュリティーの管理は自力で行わなければなりません。
導入や管理が不安なら、手厚いサポートが受けられる有料CMSを検討してみてください。
下記の記事では、オウンドメディアで活用できるツールについて解説していますので、あわせてご覧ください。