オウンドメディアの失敗例17選|よくあるパターンとケース別の改善

「オウンドメディア運営を始めたいものの失敗するのが怖い」という方は少なくないでしょう。

本記事では、オウンドメディアの失敗リスクを減らすために、よくある失敗パターンとケース別の改善策をお伝えします。

戦略や設計など、フェーズ別の失敗例を17個挙げましたので、気になるところからご覧ください。

目次

オウンドメディア|戦略の失敗

オウンドメディアで戦略を立てる際にありがちな失敗として、下記の3つを解説します。

戦略の失敗
  • 目的やペルソナがブレている
  • 他社と差別化できていない
  • 制作チームが確立されていない

目的やペルソナがブレている

原因改善・対策
軸が定まっていない再度ペルソナ設定を行う

目的やペルソナがブレていると、オウンドメディアのファンが付きにくいです。

オウンドメディアを通して伝えたいメッセージが曖昧だと、ユーザーの共感を呼べません。

また、何のために運営しているのか明確でないと、社内のモチベーションが上がらず、更新頻度が落ちていきます。

その結果、オウンドメディアが閉鎖するという流れは、初歩的ながら多いパターンです。

「競合他社のなかでオウンドメディア運営が流行っているから波に乗る」という意識は、危険と言えます。

自社がオウンドメディアを運営する目的と、ペルソナの趣味や価値観まで設定し、ブレないWebサイトを作っていきましょう。

他社と差別化できていない

原因改善・対策
分析が不十分自社の強みと弱みを明確にする

他社サイトと差別化できていないと、自社のオウンドメディアを選んでもらう理由が作れません。

オウンドメディアを差別化するためには、USPの洗い出しが有効です。

USPとは、「Unique Selling Proposition」の略であり、自社だけの強みを指します。

カフェを例に挙げてみると、店内の雰囲気一つを取ってもUSPになり得ます。

気のおけない友人と久しぶりにお茶をするなら、多少の喧騒があったほうが周りに気を使わないかもしれません。

一方で、集中して勉強したいなら、静かなお店のほうが良いという場合もあるでしょう。

このように、自社サイトは他社とどういう点で異なり、ターゲットにどのように認識してほしいのかを決めておくと、差別化につながります。

制作チームが確立されていない

原因改善・対策
スタッフの力量と人員が足りない外注も視野に入れる

制作チームが確立されていないと、コンテンツの品質が保てず、計画通りの成長は見込めないでしょう。

オウンドメディア運営のステップは、戦略設計やサイト設計、コンテンツ制作に分析・改善など、細かく分かれています。

それぞれ別のスキルやノウハウが必要であるため、人員が不足していると、クオリティーの低下に直結します。

特に編集・校正スタッフの技術レベルは、コンテンツの完成度を左右すると言っても過言ではありません。

スタッフの力量と人員が足りない場合は、部分的な外注を検討し、リソースを補充していきましょう。

オウンドメディア|設計の失敗

オウンドメディアの設計段階で失敗すると、制作や外注のステップにも響いてしまいます。

修正の二度手間を発生させないために、設計にありがちな失敗をチェックしていきましょう。

設計の失敗
  • ペルソナの悩み・疑問をカバーできていない
  • サイトの構造が分かりにくい

ペルソナの悩み・疑問をカバーできていない

原因改善・対策
悩み・疑問の理解が浅いツールを活用して深掘りする

ペルソナの悩みや疑問をカバーできていないサイト設計を行うと、顧客満足度は上がりません。

自社が発信したい情報だけ伝えても、ユーザーの課題解決は置いてきぼりになってしまうためです。

オウンドメディアで扱う悩み・疑問を深掘りするときには、検索意図の考え方が役立ちます。

もぐらキーワード」などのKW検索ツールや、Q&Aサイトを利用して、ユーザーの悩みを連想していきましょう。

★検索 意図 考え方

サイトの構造が分かりにくい

原因改善・対策
サイト全体を把握できていないサイト設計を行う

サイトの構造が分かりにくいと、ユーザーの回遊率がUPせず、Googleの評価にもつながりません。

オウンドメディア全体の構造を把握できていないのであれば、サイト設計が有効です。

サイト設計
  • ユーザーが情報を検索しやすいように、分かりやすいカテゴリー分類をする
  • 次に読む記事をすぐに選べるように、導線を設計する
  • 視覚的に把握できるように、コンテンツマップを作成する

サイト設計の流れについては、下記の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

オウンドメディア|外注の失敗

オウンドメディア運営は、SEO対策やサイト構築の専門知識が必要であるため、外注を選択する企業も多いです。

しかし、株式会社EXIDEAの調査によると、SEO記事制作会社に依頼した担当者の82.1%が『「失敗した」と感じた経験がある』と回答しています(参考「SEO記事制作会社の成功・失敗調査」)。

外注で失敗しないために、よくあるパターンから対策を学んでいきましょう。

自社ジャンルの知識がない

原因改善・対策
自社ジャンルの実績がない実績ジャンルを確認する

自社ジャンルの知識がないSEO会社に外注すると、オウンドメディア運営の失敗につながります。

SEO会社が持つ自社ジャンルの知識レベルは、提案の質に直結するためです。

経験豊富のSEO会社であっても、全てのジャンルに精通しているとは限らないので、自社の分野でサポートを行った実績があるかチェックしましょう。

SEO会社の選び方については、下記の記事で詳しく解説しています。

SEO知識がない

原因改善・対策
外注先の強みを理解していない外注先に求めるスキルを明確にする

検索エンジンで上位表示を狙うときに、SEO知識がない外注先を選ぶのは致命的です。

オウンドメディア運営で外注を頼む場合、コンサルやコンテンツ制作など様々なフェーズがありますが、全ての業者がSEOに強いとは限りません。

SNS集客に長けている場合もあれば、一昔前のSEO知識を引きずっているケースもあります。

外注先に求めるスキルをあらかじめ明確にしておき、選ぶ基準を持つことが重要です。

SEO知識を持つ外注先を選びたいなら、自社サイトをSEOで上位表示できているかチェックすると良いでしょう。

意思疎通が上手くできない

原因改善・対策
担当者との相性が良くない相談や質問が気軽にできるかチェックする

外注先との意思疎通が上手くできないと、トラブルの発生時にスムーズに対応できない可能性があります。

相談や質問に明確に答えてくれるか、レスポンスの速さなどをチェックしましょう。

オウンドメディアのコンサルについて解説した下記の記事では、担当者のチェック事項にも触れていますので、あわせてご覧ください。

オウンドメディア|制作の失敗

オウンドメディア運営において、コンテンツ制作はメインともいえる作業です。

Webサイトの商品であるコンテンツ制作で失敗しないために、よくあるパターンを解説していきます。

制作の失敗
  • コンテンツ数が足りない
  • コンテンツ内容が読者に刺さらない
  • 需要がないキーワードを狙っている
  • 第三者に通じない話題が多い
  • コンバージョンまでの導線が整理されていない

コンテンツ数が足りない

原因改善・対策
記事ネタと人手の不足外注サポートを視野に入れる

コンテンツ数が足りないと、Googleの評価につながりません。

制作するべき記事数に明確な指標はないものの、企業のオウンドメディアで50記事以下は少ないといえるでしょう。

運営スタッフの手が回らないなら、外注によるサポートを視野に入れるのも有効です。

記事制作だけライターを雇うという選択肢もありますので、優秀な人材を見分けたい方は、下記の記事をご覧ください。

★オウンドメディア ライター

コンテンツ内容が読者に刺さらない

原因改善・対策
興味を惹く内容ではないリアルな声を集める

コンテンツ内容が読者に刺さらなければ、オウンドメディアの良さも伝わりません。

ふざける必要はありませんが、ユーザーの興味を惹く工夫が必要です。

そのためには、ユーザーに共感してもらえるようなポイントを作るのも有効です。

コンテンツにリアルな声を盛り込み、「自分と関係がある内容かもしれない」という予感を持たせると、読者の共感を呼びやすくなります。

需要がないキーワードを狙っている

原因改善・対策
適切なキーワードを選べていないボリュームや関連語をチェックする

需要がないキーワードを狙ってしまうと、かけた手間や時間の割に流入が少ないという事態になりかねません。

適切なキーワード選定のためには、軸を決めたうえでペルソナの悩みが表れているキーワードをリストアップしていく作業が必要です。

関連キーワードや月間検索ボリュームは、キーワード選定ツールでチェックしていきましょう。

自社サイトのペルソナが悩んでおり、月間検索ボリュームもあるキーワードが理想です。

キーワード選定の流れについては、下記の記事で解説しています。

第三者に通じない話題が多い

原因改善・対策
自社のアピールが先導しすぎている課題解決の要素を取り入れる

第三者に通じない身内ネタの話題が多いと、ユーザーからは魅力的なオウンドメディアに映りません。

採用目的のオウンドメディアであれば、社内の空気感を伝えることも必要です。

とはいえ、ユーザーにとって無意味なコンテンツを掲載しないように注意しましょう。

例えば社内行事を取り上げるのであれば、ユーザーにとって何が課題解決につながるか考えて盛り込みます。

仕事にどのようにつなげているかという視点があれば、ユーザーが企業の方針を知る手助けとなるでしょう。

このように課題解決の要素を取り入れると、無意味な内容の掲載を防げます。

コンバージョンまでの導線が整理されていない

原因改善・対策
サイト設計が不十分導線を整備する

PVがどれだけ増えても、コンバージョンまでの導線が整理されていなければ、オウンドメディア運営の目的を達成できません。

ユーザーの動きを予測し、カスタマージャーニーに沿って適切なアクションを促してください。

ページ構成を整えたり、CTAボタンを工夫したりして、コンバージョンまでの導線を整備しましょう。

オウンドメディア|運用の失敗

オウンドメディアは公開がゴールではないため、運用の段階でも失敗しないように注意していかねばなりません。

運用の失敗
  • 宣伝が多い
  • SNSが流入経路になっていない
  • 分析・改善ができていない
  • 短期間で諦めてしまう

宣伝が多い

原因改善・対策
マネタイズを急ぎすぎているユーザーの課題解決を優先

オウンドメディアで宣伝が多すぎると、課題解決のために訪問しているユーザーにとって、強いストレスになります。

そもそもオウンドメディアは、直接的なマネタイズのために運営するものではありません。

宣伝は必要な範囲に留め、ユーザーの課題解決を優先しましょう。

ブランディングやリード獲得といったオウンドメディアの効果は、課題解決のあとについてくるものです。

SNSが流入経路になっていない

原因改善・対策
SNSが運用できていない交流やシェアボタンの設置

せっかくオウンドメディアのSNSアカウントを作ったのであれば、流入経路として効果を発揮したいところです。

コンテンツにSNSのシェアボタンを設置し、気軽に拡散できる仕組みを導入するのも有効です。

また、SNSアカウントの運用では、オウンドメディアの投稿をお知らせするだけでなく、ユーザーと交流して意見を取り入れてみましょう。

ユーザーとの交流で親しみを感じてもらえれば、ファン育成にも効果が期待できます。

一方で、拡散スピードが速いSNSには、炎上のリスクも付きまといますので、複数人で投稿をチェックする体制づくりが必要です。

SNSアカウントとオウンドメディアを同時運用する方法や、炎上しないための注意点については、下記の記事で解説しています。

分析・改善ができていない

原因改善・対策
知識やノウハウが無い本による学習
プロのサポートを受ける

適切な分析・改善ができていないと、オウンドメディアは成長していきません。

オウンドメディアの分析や改善には、ツールの数値を読み解いたり、SEO対策の知識を当てはめたりする必要があります。

Webサイトの現状にマッチした分析・改善を実行するには、専門家に助言を求めるのが確実です。

とはいえ、プロのサポートを受けるにしても、どの範囲に支援が必要なのか見極める知識がなければ、必要以上の費用がかかる可能性も考えられます。

以下の記事では、初心者にもおすすめできるSEO対策の本を紹介していますので、学習にお役立てください。

短期間で諦めてしまう

原因改善・対策
成果を急ぎすぎている2~3年は見込む

短期間で諦めてしまうと、オウンドメディアの成功にたどり着けません。

オウンドメディア運営は、営業や販売の業務のように、すぐ結果が出るものではないからです。

以下のように、Googleも成果が出るまで4ヶ月から1年はかかると記載しています。

成果が出るまで時間がかかることを忘れないでください。変更に着手してからメリットが得られるようになるまで、通常は 4 か月から 1 年かかります。

SEO 業者の利用を検討する

成果を急ぎすぎて短期間で諦めてしまわないように、長期的な視点で運営していきましょう。

オウンドメディアで失敗しないためのポイント

オウンドメディア運営の全体を通して、失敗しないためのポイントを下記の3つにまとめました。

失敗しないためのポイント
  • 余裕あるリソースの確保
  • 量と質のバランス
  • プロのサポート

余裕あるリソースの確保

オウンドメディア運営は戦略設計から運用までタスクが多いので、余裕あるリソースを確保しておきましょう。

必要な予算を確保できず、社内スタッフで仕事を回す場面があるかもしれませんが、結果として人件費が上回る可能性もあります。

総合的には外注したほうが安いケースもあるため、予算や人手は余裕を持って確保しておきたいところです。

量と質のバランス

Googleは量より質を重視していますが、かと言ってコンテンツ数が少なすぎるのも考えもの。

評価されるクオリティーの保持と、コンテンツ数のバランスを取りながら運営していくことが重要です。

プロのサポート

専門知識が社内スタッフに不足しているなら、Webマーケティングのプロによるサポートが確実です。

もちろん丸投げというわけにはいきませんが、右も左も分からないまま試行錯誤するより、効率的に運営できます。

オウンドメディアの戦略を思考するのは自社で行い、サイト運営やSEO対策の部分ではプロの手を借りると、より早くゴールに到達できるでしょう。

オウンドメディアの失敗まとめ

本記事では、オウンドメディアの失敗パターンを17個挙げ、フェーズ別に解説しました。

オウンドメディア運営において、戦略やサイト設計などは重要ですが、継続していかないと成果は上がりません。

必要に応じてプロのサポートを受けながら、失敗のリスクを減らしていきましょう。

オウンドメディアの成功事例については、下記の記事で解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

★オウンドメディア 成功事例

記事スナイパーはオウンドメディア構築の経験も豊富。

ただ記事を大量生産するだけではなく、マーケティング分析とSEOの知見をかけ合わせ、ターゲットに「刺さる」オウンドメディアの構築をおこないます。

もちろん、記事執筆のご依頼もお受けしますので、1記事からでもご相談ください。

≫「記事スナイパー」を詳しく見てみる

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