本記事では、オウンドメディアを始めたいものの、未経験の分野に困惑している方に向けて、作り方を解説していきます。
3ステップで全体像を解説したうえで、より詳細な内容はそれぞれの別記事でお伝えしていますので、気になるステップを掘り下げつつ読んでみてください。
オウンドメディアの作り方|全体像
オウンドメディアの作り方について、まずは全体像を把握していきましょう。
Webサイトを立ち上げる最初の段階です。戦略を立て、サイト設計を考えます。
実際に記事を書き公開します。ライターを雇うケースが多いです。
SNSで流入経路を作りつつ、効果を分析して運用します。
次の項目から、それぞれの作業工程について詳しく見ていきましょう。
オウンドメディアの作り方①立ち上げる
オウンドメディア運営における立ち上げの段階では、適切なゴールを設定し、実際にWebサイトを構築していきます。
理想的なゴールの設定
まず初めに、自社にとってどのような状態が理想なのか考え、オウンドメディア運営のゴールを決めます。
例えば企業課題が人手不足にあるのなら、オウンドメディアによって優秀な人材を確保したり、入社後のミスマッチを減らしたりといったゴールが考えられるでしょう。
もしくは、集客が課題になっているのであれば、見込み顧客の情報獲得というゴールもあり得ます。
どこをコンバージョンとして設定するのか、事業課題を把握したうえで判断してください。
ペルソナの設定
ゴールを決めた後のステップは、標準的なユーザー像であるペルソナを設定する作業です。
ペルソナ設定はコンテンツ作りに役立つうえ、記事制作やSNS運用のステップでも重要なので、明確に作り込んでください。
性別や年代も重要ですが、価値観や悩み・興味関心の部分をクローズアップすると、ターゲットに刺さるコンテンツ作りにつながります。
構成の整理
サイト設計を行うと、オウンドメディア全体を俯瞰しながら作っていけるため、ユーザビリティ向上に寄与します。
Q&Aサイトを活用してペルソナの悩みを深掘りしつつ、分かりやすいカテゴリーに分類してください。
また、ワイヤーフレームを作ってレイアウトを決めておくと、デザイン段階の打ち合わせがスムーズに進むでしょう。
構築
ゴールや戦略が決まったら、自社制作するか業者に委託するか判断します。
オリジナリティあるWebサイトを制作したいなら、100万円以上の予算が必要ですが、外注範囲を厳選すれば予算の節約が可能です。
Webマーケティングのノウハウある制作会社に依頼すれば、メルマガや広告など、Webサイト以外の施策も提案してくれます。
実績の確認方法や、悪質な業者を見抜くポイントについては、下記の記事をご覧ください。
レンタルサーバーの契約や独自ドメイン取得は、オウンドメディア運営に必須です。
WordPressなどのCMSも利用して、Webサイトの外側を作っていきましょう。
オウンドメディアを構築する際は、効果分析用のツール導入も忘れないようにしてください。
立ち上げの手順については、下記の記事で詳しく解説しています。
WEBメディア構築まで完了したあとに行うのは、コンテンツを実際に制作していく作業です。
オウンドメディアの作り方②コンテンツを制作する
コンテンツ制作のステップでは、キーワード選定から始まり、実際に記事を書くところまで行います。
上位表示できるキーワードを探す
キーワード選定では、検索エンジンで上位表示できるキーワードを探します。
まずは自社テーマとペルソナの悩みが合致しているところを割り出し、検索キーワードに置き換えてみましょう。
「Googleキーワードプランナー」や「もぐらキーワード」など、キーワード分析ツールを活用すると便利です。
書き出したキーワードの月間検索ボリュームを調べ、ニーズのあるところをリストアップします。
ニッチすぎるキーワードで1位を獲得しても、月間検索ボリュームが0では意味がないからです。
上位記事の内容をチェックし、自社サイトのほうが情報量や切り口で勝てそうと感じる場所を狙います。
記事の枠組みを作る
想定読者に必要と思われるコンテンツを並べ、記事の枠組みを作っていきましょう。
検索意図はツールや数値で分析できる内容ではないため、ペルソナの悩みをイメージして、解決や改善につながるコンテンツを拾っていきます。
拾ったコンテンツは内容別にグルーピングしたうえで、大見出し・中見出しを作成していきます。
インターネット利用者は情報へのアクセスを急いでいるため、結論はできるだけ早く提示するようにしてください。
本文を書く
枠組みを作り終えたら、いよいよ本文を執筆していきます。
ライターに外注する場合は、個人同士で案件を取引できるクラウドソーシングサイトを使うと、予算が節約できます。
とはいえ、クオリティーにはバラつきがあるため、テストライティングなどを実施して、相性を把握してから契約すると良いでしょう。
★オウンドメディア ライター
オウンドメディアの作り方③サイトを運用する
Webサイトを運用するステップでは、SNSの活用や、データの分析・改善を行っていきます。
SNSで流入経路を作る
オウンドメディアの成長を早めるうえで、SNSによる流入経路を確保することは重要です。
以前までのユーザーはGoogleで商品を認知・検討していましたが、最近ではTwitterやInstagramで検索するケースが増加しています。
また、SNSは手軽にユーザーとコミュニケーションがとれるため、ファン育成にもメリットがあります。
ホームページ制作とは別の知識やコストがかかるのはデメリットですが、リターンが大きいのも事実。
オウンドメディアのテーマや扱うサービスの特色に合わせて、SNS運用を検討してみてください。
データを分析・改善する
コンテンツを公開してデータが蓄積されてきたら、効果測定ツールで分析したうえで、改善につなげていきます。
SEO対策をするうえで、アクセス数や検索順位・滞在時間などが分析できるツールは非常に重要です。
特に無料で利用できるGoogle AnalyticsとGoogle Search Consoleは、導入が必須といえるでしょう。
コンテンツを公開したらただ放置するのではなく、ユーザーやライバルの動向をチェックしながら、常にオウンドメディアを改善していきましょう。
★オウンドメディア ツール
オウンドメディアを作るときの注意点
ここまでオウンドメディアの作り方について解説しましたが、押さえておくべき注意点もあります。
せっかく作ったオウンドメディアで失敗しないために、ぜひチェックしてください。
- 定期的に更新する
- 一貫性を持たせる
- 長期的な視点で運営する
定期的に更新する
オウンドメディアは定期的に更新して、情報の鮮度を保つことが重要です。
WEBサイトにある情報が古ければ、ユーザーの疑問解決は停滞するため、顧客満足度が上がりません。
例えばiPhoneの購入を検討しているユーザーに対し、最新モデルが掲載されていないWEBサイトを見せても、購入の判断ができないでしょう。
新しい情報を更新したり、コンテンツを追加したりして、リライトしていきましょう。
★リライト やり方
一貫性を持たせる
オウンドメディアでの情報発信には、一貫性を持たせるべきです。
どのようなコンテンツを発信するにせよ、オウンドメディアの軸である部分が固まっていないと、ユーザーの共感を呼べません。
昨日までは「働くママが癒やされるためのサイト」というテーマだったのに、今日から「社会人がより活躍するためのサイト」に変わっていては、ユーザーも困惑してしまうでしょう。
自社のブランディングを確実に進めていくためにも、オウンドメディアの一貫性は重要です。
長期的な視点で運営する
オウンドメディアを長期的な視点で運営していくことは、成果を焦らないためにも必須といえます。
Webサイトの成果が出るまでには、新規サイトなら最低でも1年以上かかるといわれています。
長期的な運営が不可欠と知っていれば、あまりにも早いタイミングでオウンドメディアを諦めなくて済むでしょう。
また、Web制作の初心者である社員でオウンドメディアを運営していくと、総合的な費用が上回るケースも考えられます。
長期的な視点を持っていれば、初めから業者に委託して効率的に運営したほうが良いという判断が可能です。
サイト維持にかかるコストを念頭に置き、長期的な視点で運営していきましょう。
オウンドメディアをマネタイズしたい場合
オウンドメディア運営は事業課題の解決を目的にするものではありますが、マネタイズできるなら狙っていくのも選択肢の一つです。
Webサイトで収益化できれば運営費用に当てられるため、コンテンツ制作のクオリティーをより高めることにもつながります。
オウンドメディアのマネタイズには、アカウントやメルマガ登録などの間接的なものと、広告や有料コンテンツの販売といった直接的なものがあります。
求人や認知拡大を目的としたオウンドメディアには向かないものの、リード獲得の場合は合致するケースもあるので、自社の方針に合わせて検討してみてください。
オウンドメディアの作り方まとめ
本記事ではオウンドメディアの作り方について、立ち上げから運用まで3ステップに分けて解説してきました。
戦略を決めるステップは、その後の記事制作やSNS運用でも軸となる部分であるため、立ち上げ段階で最も重要です。
システムの構築は難しい部分もありますが、個人ブログも参入している範囲であるため、ネットに情報が多く、解決策が調べやすいです。
とはいえ、未経験の方には混乱するような部分も多々あると思いますので、効率的な運営のために外部のサポートを受けるという選択肢もあります。
オウンドメディア運営に投入できるリソースを把握したうえで、自社に最適な方法を選んでいきましょう。